万引き家族とパルムドールの価値とネタバレと。
遅ればせながら「万引き家族」を観てきました。
是枝監督は、リリー・フランキーのことが好きですね。いろんな映画で観ます。
俳優として?それとも?何者として考えてるのかなあ。作家にイラストレーターにコラムニストに、そして俳優に。多彩な人ですね。
万引き家族、ちょっとしたネタバレと所感を
いろんな人が、感想を述べてました。
- 重い
- ずっしりと来た
- 悲しい気持ちになった
などという言葉を紙面で読んだり、テレビで観たり、ラジオで聴いたりしました。
僕もある程度覚悟はしていきましたが ───
まったくそんなことはありませんでしたよ。
物語は淡々と進行していきます。本当に淡々としたものでした。
エセ家族は、楽しく暮らしてましたが、それがいつまでも続くわけもなく、息子として暮らしてた子が、故意に捕まることから、崩壊します。
結局、みんな不幸になったのかな。
一番幸せだったのは、おばあちゃん。樹木希林だったかも。
みんなと一緒に暮らせて、一人ぼっちで死ぬことはなかったし。
埋められちゃったけど。
最近、子供への体罰でとても悲しい事件がありましたが、そのことと内容が少し被りました。
子役はふたりとも上手でした。
あの男の子は、柳楽優弥を超えるのでは?
カンヌの授賞式とか、宣伝とかに一切関わらなかった出演者で、へー、この人も出演してたんだ、という人は ───
柄本明、緒形直人、池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴、とかかな。
アカデミー賞のシェイプ・オブ・某なんかより全然良かったですよ。
映画を観るなら、平日の最終回に限る。
ガラガラだし、割引料金だし。
金曜日だったから、それなりに人がいたけど、月〜木だったら、スクリーンを独り占めってことも可能かもしれません。
なんとなく、観たいな、と思った映画が封切られたら、レンタルになるのを待つ、なんてセコイこと言わないで、どんどん観ようと思いました。
つまらない飲み会に参加するより、ずっと健全。
次は「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています」を観たいな。
万引き家族、よく理解できなかった件。
おばあちゃん、樹木希林が亡くなるちょっと前、みんなと海に行ったとき、口をパクパクして何かを喋っていたんだけど、なんて言っていたのか、気になります。
それから、罪は安藤サクラが全部被って、リリー・フランキーはお咎め無しだったんだけど、少し後で、狭いけれど、小奇麗なアパートで一人で暮らしていて、そこにかつての「息子」が来るシーンがありした。息子は施設に入ってるんだけど、そんな子がかつて誘拐した男と会うことが可能なのか、という疑問。
バス停でお別れして、なぜ走ってバスを追いかけたのか、という疑問。
それから、リリー・フランキーは生活保護でも受けてたのかな、という疑問。
いろんなところで、いろんな人が持論を語ってるだろうけれど、原作を読めばいろいろなモヤモヤが解消されるかもしれませんね。
結局「万引き家族」は自分にとってどうだったのか?
久しぶりに映画館で観た、アニメ以外の日本映画でしたが、観て良かったと思います。
とくに面白かった描写は、貧乏であろうと思われる家の、モノがあふれて散らかった、ごちゃごちゃ感と、お金持ちであろうと思われる家の、モノが少なくて、綺麗に片付いている対比ですかね。
それから、とても美味しそうに、そうめんを食べるシーンが結構あって、食べたくなってしまい、実際に作って食べました。菜箸を使っては食べませんでしたが。
あとは「スイミー」の話が何度か出てきました。小学校の頃の教科書に載っていた、一匹だけ真っ黒な小魚の話。とても懐かしかったです。
ではでは。