芥川賞受賞作「影裏」を読みます。珍しく書評です。
第157回 芥川賞受賞作 沼田真佑 著 「影裏」
なぜ今回、
芥川賞の受賞作を買って読んでみようと思ったかというと、著者が現在、僕の住んでいる盛岡で塾講師をしながら執筆活動をしており、、舞台も県内だったりするからです。
やはり知ってる地名が出てくると楽しいです。
あとはもうずっと3年くらいの間、財布の中に千円分の図書カードが入っていて、いい加減何か買ってしまいたかったから、というのもありました。だからキンドル、電子書籍ではでないです。
Amazonより引用。
第157回芥川賞受賞作。
大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。
ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。
いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、「あの日」以後、触れることになるのだが……。樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。
「東日本大震災」と「セクシャルマイノリティー」を上手いこと融合させさというか、それらをストーリーに登場させたというか。結構、震災のことを小説で扱うのは、タブーだったと聞いたことがあります。
でも、こういう形での表現であれば、いちおう被災者である自分でも、いいのかなあという気持ちになりました。著者もおそらく被災者でしょうし。
この受賞した短編が処女作だったそうで、短編一作で単行本?と思ってたけど、そのとおりでした。
小さくて薄い本で、行間はスカスカです。
著者が会見のとき言ってました。
「ジーパン1本しか持ってないのに、ベストジーニスト賞を受賞したようなもの」
という謙虚と自慢の中間のような言葉。
まあ気にすることはないと思います。
世の中には、メガネなんが普段かけてないのに、「メガネが似合う芸能人」に選ばれたり、裏で不倫ばかりしてるくせに、「ナイス・ファザー賞」を貰ったりしてる人、たくさんいると思いますから。
久し振りの、紙の書籍での読書。
とても楽しかったです。でも僕にはもっと先に読むべき本があったような…。
村上春樹とか、村上春樹とか、村上春樹とか…
そうですね、今年はお盆休みが結構長いので、一気読みしますか、ね!
ではでは。