専業主夫への道。

 〜Road to be a House Husband. & I was born to be a House Husband.〜

超今更レビュー 君の名は。

今更感が満載ですが―。

観てきました。君の名は。
鈴木京香でもなく(古いな)、菊田一夫でもなく(さらに古いな)、あの新海誠監督の、実写ではなくアニメの、昭和ではなく平成の。

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僕の世代では高校生の男女が入れ替わるストーリーの映画といえば、イメージはまさに大林宣彦監督の「転校生」で、尾美としのりであり、小林聡美なわけです。尾道三部作の。
去年の夏に封切られて、まだ上映してて、そこそこの客入り。スゲー映画だ。おまけに正月には流石に少し落ちていた動員数がまた増えたとか。
きっと僕以外のお客さん、リピーターがほとんどなんでしょうね。
あらすじは、ウィキペディアにこれでもかってくらい詳細に書いてあって、観るつもりはなかったから先にそれを読んでしまっていました。もう何人もの人がレビューしてるから今更書くまでもないのでしょうが。きっと3.11が無かったらこの映画は作られなかったのかな。少なくともこの内容では。そんな感じがします。

中国でも大ヒット。

中国内で映画をヒットさせるためにハリウッドでは、やたら中国を舞台にしたり、中国人を主要キャストとして出したり、中国でやたら人気のある3Dに無理やりしたりといろいろしてるそうですね。なにせ中国はキャパが違うから当たるとデカイ。大きく当たらなくてもそこそこ当たっただけでデカイ。だからミッションインポッシブルも、ゼロ・グラビティもオデッセイもなんかみんな不自然だったんだよなぁ。
それをあっさり覆しちゃった。凄い。やはりコンテンツなのか。
韓国でもそろそろ上映されるらしいし(もうしたかな?)、すでにSNSでももりあがってるようなので、きっとそこでもヒットするんでしょう。

聖地巡礼。

少し前からよく聴くワードです。
なんか変なの。凄く町おこしに繋がるそうですね。舞台になる条件てなんなんでしょう。大ファンともなるとその場所を実際に観たくなるんですね。で、行って見て写真撮って、「わぁ、同じだ!」と感嘆して、んでなんなんでしょうか。
これからはこういう舞台選定ビジネスがいいかもしれません。いや、もうとっくにあると思いますけど。
NHKの朝ドラとか大河バリに観光客誘致に繋がりますね、あくまでも流行れば。
この映画の実際に舞台になった町に映画館がなくて、違う場所で特別上映されたってニュースで知りました。やっぱり自分の知ってる、よく行く場所が出てきたら楽しくなってしまうでしょう。いいな。

絵がとても綺麗。まるで実写みたい!

って感動してる人が多かったんだけど、だったら実写でいいんじゃない?なぜそこまで写実さを求めるのか。そのわりには人物の描写が平べったいというか。わざとなのかな。ジブリの流れをくんでいるでしょうか。
新海監督といえば、僕にとってはすっかりと山崎まさよしフリークにさせられた「秒速5センチメートル」が好きだったのですが、そのときも気になりました。

秒速5センチメートル 通常版 [DVD]

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 風景の細密さに比べて、キャラクターの平らさ、アニメ顔、目の大きさにです。風景をあれだけ写実的に描いてるのに何で登場人物が、アニメ顔なんでしょうかね。そりゃ、リアルすぎるのもどうかとは思いますけど。 

みんな、べた褒め。

普段、映画をあまり観なそうな芸能人、有名人もやたら褒めてたし、辛口が売りのコメンテイターも、あれは面白い、と軒並み言ってました。
あと、ちょっと批判的コメントをした漫画家がめちゃくちゃ叩かれてましたね。だったらお前作ってみろ!と。まぁそれはちょっと酷な話。売れるように作ってあるとかいうコメント、そんなのジェラシー以外のナニモノでもありませんね。ほっといてあげましょう。かわいそう。

いい感じで伏線が張られ、見事に回収して、きっと一度観ただけでは気づかなかった伏線もたくさんあってそれこそ本を読んだりネットを観たりして、また2度3度観てる人がいるんだろうなぁ。

結局どうだったかというと。

面白かった。
とても面白かったです。本当に。高校生に戻りたいと思いました。本気で。
今の高校生っていいよね。ネットはあるはスマホはあるは。でも、僕が高校生の頃だって、歳上の人に、いいなーと思われてたろうし、今の高校生だってあと10年もすれば、高校生をみて、今時の高校生はいいなー、と、そういう繰り返しなんでしょう。
高校生にジェラシーを感じてもしょうがない。アイツラだってすぐにジェラシーを感じる、こっち側の人間になるのだから。すぐだよ~あっという間だよ~。

リピーターになると思います。映画館には行かないと思うけど、おそらくDVDでまた観ることでしょう。
本も読むと思います。今はそうでもないけれど、もう少し時間が経てば読みたくなるときが来るように思います。あえて伏線探しはしません。その時、自分が気が付かなかった伏線というのは自分には必要のない伏線だと思うので。
監督の次回作に期待です。こんなに売れたら次の作品はプレッシャーだろうな。
それよりもまず、前回作、「言の葉の庭」をまだ観てないので、それを観ることから初めてみようかと思います。それからサントラCDもね~。 

劇場アニメーション『言の葉の庭』 DVD

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 まぁ、こういう意見、感想もある、ということで。